●作品の制作にあたって●
ヒトがヒトとして生まれてから…
他者との共生を穏やかに緩やかに敬愛込めあい、慈愛し、
子供を産み育て、生涯生きてそして死んでいくだけでも良かったものが
激しく、争うこと、憎み合うこと、妬むこと、蔑むこと、反目しあうこと、殺しあう事
も同時に兼ね備えてしまった。
愛する者のために闘う、は
聞けば美しい響きも伴うかもしれないが
闘ったあとに残るものは?
その唯一の愛する者さえも失うこともあるのではないか。
神が織物の赤い絨毯を歩くならば
ヒトは仮物の安い敷物ではどうなのかと
その地で刈り取った草を編み込み
赤く染め、安物の絨毯と変化させた。
血の滑走路。
ヒトがヒトを、地を、血で染めてきてしまった
ヒトの歴史。
旋回する世界中の戦闘機やヘリコプターもここに降りれば良いのにと
空を飛ぶヒトにも捧げたこの作品。
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