Chateau de Seran
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パリからノルマンディー地方方面、250キロ程行ったところにEcoucheという町があり、
そこにあるCHATEAU DE SERANというお城(というより大邸宅)に
2000年で5回目になる彫刻のsymposium(公開制作/元は饗宴と言う意味 )に参加してきました。
そこはBaliasさんというギリシャ出身の画家が所有する家で、
その庭や城の中には前回迄の彫刻作品やBaliasさんの作品、
色々な人の作品が展示してあり、大きな展示場と行った感じでした。
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参加者と生活
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今回の参加者はオランダ、ポルトガル、アルメニア、ノルマンディー地方、
ブルターニュ地方、日本出身の私の計6人。
2人が柏の木の丸太を彫り、4人がノルマンディーでとれる青い御影石を彫ります。
私達はその城で共に生活し、その庭で制作しました
食事はBaliasさんの奥さんが多い時には16人分、毎食料理し、まるで大家族の様に食事を共にします
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オランダ人の作家はカップルで参加していて、ペットの犬を連れてきていたので
毎食後散歩をしていたのですが、よく同行しては新鮮な空気をすったり
農道をあるいて色々な話をしました。
とにかく散歩をするくらいしか何もない所だったので、
アルメニア人の作家とその娘さんや、ポルトガル人の作家なども一団となって農道を暗くなるまで歩きました。
食事の時や作業の時、何か問題や提案があると他の作家と協議したりオーガナイズしているBariasさんと、
とことん話したり、妥協したり、押し通したり。
私は特にそれ程までいかなかったのですが、私より年下のポルトガル人の女の子が色々と交渉しているのをみて、
随分刺激されたものです。彼女にはいつも言われたものでした。
「ユウコ、黙っていては何も動かないわよ」
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作業
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今回電気(220V)と、コンプレッサー(空気で動く道具を使う為の機械)を使う事が出来ましたが、
石を動かしたりする機械や雨を防ぐ為のテントがなかったので
とにかく手順を考えて制作しなくてはいけませんでした。
私はもともと機械(グラインダー等)を使って作る方ではないので、
この地は雨が多かった事もあってほとんど手で彫る事にしました。
石の大きさは当初 65X75X130cm。(大体1.7〜1.8トン)。
普段なら石を動かす為にサンマタに手動の吊り具(チェーンブロック)を使ったり、
大きな物の時はクレーンを使ったりするのですが今回は参加作家の人力に頼るしかありません。
隣の畑で大形の農機が走っているのをみて、Baliasさんに「使えないの?」と聞くと、
貸してはもらえないんだ。と言われてしまいました。
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作業をしていても遠くの方から(空が広いので)雨雲がやって来るのをみて風向きを見、
こちらに来るか来ないか、とヒヤヒヤしながら電気の道具を片付けたりしなくてはいけませんでした。
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終盤
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シンポジウムの日数2週間で作らなければと思い、
半ば焦って作っていたら終わる予定の3日前に大体出来てしまったので、
その時間を使って歩いて30分程の町にいってビールを飲んだり、
教会の写真をとって私なりのバカンスをしました。
(夏のバカンスがこの参加になってしまったのですから!!)
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最終日は方々から7人程の審査員が集まって、コンクールがありました。
本当は設置しての審査だったのですが、設置日に大雨が降ってしまい
作業場である庭をきれいにしてそこで見てもらう事になりました。
(実は作家達は設置場所に置かれるのが嫌だったので、内心喜んでいたのですが、、、)
結果的に、私が1等賞をもらう事になり、自分でもがんばったと思うのでとても嬉しかったです。
そして皆から祝福のビスをしてもらい、最後の晩さんを楽しみました。
やはり悲しいのは出発の日。たった2週間でもなんだか家族の様に一緒に過ごした仲間や、
自分の作品とお別れするのが一番つらいです。でも、そこに行けば作品はあるし、
その時の事をまた後になってその作家の人たちと語りあえるのがまた楽しみになっていきます。
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L'eternal feminin (永遠の女性性)
青御影石、水
126X77X57cm
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